リポタンパク質とは、血中で水に不溶な脂質を吸収部位や合成部位から使用部位へ運搬するための複合体粒子の呼称です。 粒子の大きさ、比重の違いにより、カイロミクロン(Chylomicron)、VLDL(Very Low Density Lipoprotein)、LDL(Low Density Lipoprotein)、HDL(High Density Lipoprotein) の4分画に区分されています。
現在でもLDLコレステロールや中性脂肪の値が増えると、冠動脈疾患などの発症率も増えることから生活習慣病のリスク・マーカーとして健康診断などで検査されています。 しかし近年の研究では、LDLの中でも粒子サイズが小さく、密度の大きい「small dense LDL」と呼ばれているリポタンパク質は、回収され難いうえに、血管内皮に取り込まれやすく、加えて酸化されやすいため動脈硬化を特に促進することが分かって来ました。動脈硬化は脳卒中や心筋梗塞などの合併症を引き起こしますが、small dense LDLの増加により、こういった合併症リスクも高まることが種々の研究報告により示唆されています。また、small dense LDLのみならず、VLDLやHDLのサブクラスについても、疾患リスクとの関連について様々な報告がなされています。これからの生活習慣病の予防・早期発見・治療には、リポタンパク質の粒子サイズやリポタンパク質サブクラスの測定が重要と言われています。
